「鎮守の森」で潜在自然植生を考える

bbfalco

2005年11月09日 07:00

■ 平年よりは遅いような気もするが、街路樹の木々も徐々に紅葉が始まり

すっかり秋めいてきた。街路樹を植栽する時の選定基準は、まず排気ガス

に強い、管理が簡単(むやみに大きくならない)、安い、倒れない、美観等

がある。今年の夏も台風で倒木した街路樹がTVに写しだされていた。そう

いえば「潜在自然植生」と言う言葉があったなぁ~。

■その地域、その土地の能力に合った木々を植えれば、火事にも

震災にも強い林や森ができる
、と国内外で実践している植物学者

の宮脇昭さんが提唱するのが「潜在自然植生」、これが宮脇理論のキ

ーワード。要約すると「太古の昔からその土地の能力、環境に適合して

いた植生(木々)を見直そう、そしてそれぞれの地域の土地の能力に応

じてそれらを使い分けよう。」と言う主張を展開している。


■ 「潜在自然植生」をどう見つけるのかのカギが鎮守の森。かつての日

本では未開の土地を切り開いた時、皆伐=“木の皆殺し”はせず、森の

一部を鎮守の森として残した。つまり「八百万の神」の考え方が「潜在自

然植生」を知る手がかりを今に残しているのだ。


■ 分かり易く言うと、台風などで高木が倒壊しているところがTVに映し

出されることがあるが、よく見るとその木の根が非常に浅いと思われた

ことはないだろうか。特に見栄えを重視した街路樹などはかつて根の浅

い外来品種を使うこともあったようだ。


■ しかし、あまり難しいことを考えることなく純粋に「この土地に古来から

ある木はどんな木なのか」分かるとトクした気分になるし、その森を切り

開いて今はこんなに人が住んでいるのかと想像するだけでも感慨ひと

しお・・・?^^


■ 詳細に知りたい方は「鎮守の森」で検索することをお薦めする。

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